ホームページ制作を制作会社に依頼すると必ずしもどこの会社が口を揃えて言う「うちで作るホームページはSEO対策バッチリ」の言葉。
本当にSEO対策バッチリだろうか。プロが言うなら大丈夫かと思っていませんか?
SEO対策をバッチリというならば、Googleが定めたホームページのルール「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」(ホワイトハットSEO)をしっかり把握しているはずです。
しかし、この検索エンジン最適化スターターガイドを読んだこともないのに、バッチリと言っている業者が多いのが現状で、依頼する際、「検索エンジン最適化スターターガイドはご存知ですか?」と聞いてみると良いかもしれません。何ですか?と答える業者はあまり信用してはなりません。
この検索エンジン最適化スターターガイドこそ、SEOを行う上で必要な良質なSEO対策であります。
今回、そんな検索エンジン最適化スターターガイドの中身を簡単にご紹介いたします。
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドとは
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドは、Googleが推奨しているSEO対策を行う手法で、このガイドに記載されている項目を実践することを「ホワイトハットSEO」と言い、ホームページを作る際、このガイドラインに沿ってホームページを作ることで、検索エンジンにしっかりした評価がされ、検索上位に表示されやすくなります。
これの逆の「ブラックハットSEO」いうものもあり、これは意図して狙ったキーワードをホームページ内に大量に入れたり、検索エンジン(クローラー)がホームページに訪れた際に、ユーザと異なるページを表示して検索上位を狙ったりする行為などです。一時的には検索結果の上位に上がるのですが、ブラックハットSEOはGoogleが悪質と判断したときに検索結果に表示しなくなるペナルティを与える場合があるので、そういったことを行う制作会社は要注意です。
簡略化したガイドの中身(2018年11月時点)
Googleにホームページを登録する
Google検索でホームページが引っかからない場合、検索窓に「site:」プラス確認したいホームページのドメインを入力して検索することで、Googleに登録されているかどうか確認することができます。
もし、Googleに登録されていない場合は、Googleサーチコンソールを使用して登録を行いましょう。
Googleがホームページ内のコンテンツを発見できるようにする
Googleがホームページ内の新しいコンテンツを発見できるように、サイトマップを作成してサーチコンソールにサイトマップを登録しましょう。
サイトマップの作成形式は以下になります。
検索にヒットさせたくないコンテンツを登録する
robots.txtを作成して検索にヒットさせたくないコンテンツを登録しましょう。
しかし、機密情報などを含む場合は、robots.txtやnoindexなどの対処法ではなく、しっかり適切な認証方法(ベーシック認証など)をつけて対応するようにしましょう。
Googleのクローラーとユーザーがみるコンテンツは同じにする
クローラーはJavascriptやCSSのスタイルなどのレンダリングを行った上で、インデックス登録をするため、JavascriptやCSSもクローラーがアクセスできるようにしておきましょう。robots.txtなどでクローラーがアクセスできないと、評価の妨げになってしまうので、検索順位が下がってしまう可能性があります。
各ページ固有なタイトルを付ける
ホームページ内の各ページのタイトルは重複しないように固有なものにしましょう。
以下のことは避けましょう。
- ページコンテンツに関係のないタイトルにする
- ホームページ多数のページに渡って1つのタイトルを使用する
- ユーザーにとって役立たない極端に長いタイトルにする
- タイトル内に不要なキーワードをたくさん使う
descriptionメタタグを付ける
ページのdescriptionタグは、コンテンツの要約をGoogleクローラーに伝えることができます。設定することで検索結果で表示される可能性があり、よりユーザーの興味を惹きつけクリックをさせることができます。
以下のことは避けましょう。
- ページ内容と関係のないdescriptionを設定する
- 一言のような説明を使用する「これは〇〇ぺーじです」
- キーワードだけの羅列する
- ホームページ内のテキストをそのままコピペする
- ホームページ多数のページに渡って1つの説明を使用する
見出しタグを使用する
見出しを使用して、何について説明するのか分かりやすいよう構造化する必要があります。
このページで行っているような階層構造にすることでユーザーにとって読みやすくなり、コンテンツ内を移動しやすくなります。
以下のことは避けましょう。
- ページ構造で定義する必要もないテキストを見出しタグで囲む
- 強調するだけで良いテキストに見出しタグを使用する
- 見出しタグの文字サイズを不規則に変える
h1、h2、h3と数字が小さいほど目立つようにする - ページ内で見出しタグを大量に使用する
- 見出しが非常に長い
- 構造を示すためでなく、スタイル変更のために見出しタグを使用する
構造化データマークアップを追加する
「JSON-LD」「microdata」「RDFa」形式で構造化データを定義して、Googleに明解なコンテンツ情報を渡すことで、検索結果にコンテンツを効果的に目立たせる表示にしてくれます。それにより、そのホームページのビジネスに適したユーザーを引きつけることが出来るようになります。
ホームページの階層を整理する
クローラーによるURLの使用方法を理解する
URLはコンテンツのまとまりごとにURLを分ける必要があります。
検索に適切に表示するには、商品や地域別翻訳などの構成は同じでも内容や言語が異なる各コンテンツごとにURLを分けて、検索エンジンにインデックスさせる必要があります。
URLの構成は以下のようになります。
[プロトコル]://[ホスト名]/[パス]/[ファイル名]?[クエリ文字列]#[フラグメント]
プロトコルは、通常のホームページでは「http」や「https」が使用され、Googleではセキュリティが高い「https」を推奨しています。
ホスト名のサブドメイン(www有無)ごとに検索エンジンがインデックス登録してしまうため、Search Console でhttpとhttpsのURLだけでなく、www有り無しのURLの登録もすることをオススメします。
パス、ファイル名、クエリ文字列名は、ホームページ内のどのコンテンツにアクセスするかを決定します。このパス、ファイル名、クエリ文字列に関しては、小文字、大文字を別のコンテンツとして判断しますのでご注意下さい。特にクエリ文字列でプログラムが小文字大文字関係なく同様のコンテンツを表示している場合は、別ページで重複コンテンツとして扱われてしまう可能性がありますのでご注意下さい。
フラグメントは、ページ内のコンテンツを特定するために使用されるため、検索エンジンには無視されます。
また、パスとファイル名後ろのスラッシュ(/)については、別のページとして検索エンジンに扱われてしまいます。そのため、両方のURLでコンテンツが表示される場合は、重複コンテンツとして扱われてしまう可能性があるのでご注意下さい。
「パンくずリスト」を使用してユーザーの利便性をあげる
分かりやすい階層構造にし、ページの上部もしくは下部にホームページ内をスムーズに移動できる以下のようなリンクを設置することで、ユーザーの利便性が向上します。
トップページ > グルメ > ラーメン > 〇〇屋
また、パンくずリストを使う場合は、パンくずリストの構造化マークアップを使うと、Googleの検索結果でパンくずリストが表示され、検索で表示されやすくなります。
ユーザー向けのサイトマップを用意する
ユーザー向けのサイトマップページは、ホームページ内の構造がユーザーにとって分かるページで、ホームページ内のページの階層をリストで表示する簡単なページになります。
クローラーもこのページを訪れて、クロール範囲を広げますが、主にユーザーが使用するページになります。サイトマップは、前段で説明した「Googleがホームページ内のコンテンツを発見できるようにする」のクローラー用のサイトマップとユーザー用のサイトマップを2つを用意すると良いでしょう。
分かりやすい階層にするための避ける点は以下になります。
- コンテンツを細分化し、コンテンツ辿り着くまでに何十回もクリックが必要になる
- サイトマップのリンクを画像化したり、アニメーションを使用して作成する
- 無効なリンクが発生してサイトマップが古い状態にする
- テーマ別に分けずに、単純なページのリンクリストを表示するだけ
ページが見つからなかった場合の404ページを設置する
ページが見つからなかった場合の404ページを設置し、ユーザーの利便性をあげるため、404ページにはトップへのリンクや関連ページのリンクを設置してあげましょう。
なお、以下のことは避けましょう。
- 404ページをクローラーにインデックス登録させる
- robots.txtで404ページをnoindexにする
- 「見つかりません」や「404」のみで曖昧なページにする
- 404ページ自体が存在しない
- サイトの他のページと一貫性ないデザインを404ページで使用する
URLはコンテンツ情報が分かりやすいURLにする
数字だけとか、「folder」とかのURLは、ユーザーが見ても何のページか分かりにくいので、「gourmet/ramen/kounoya」などにして、ユーザーフレンドリーなURLにしましょう。
URL は検索結果に表示されるため簡潔にする
通常であれば、URLは検索結果のタイトル下に表示されるため、簡潔なURLにし分かりやすいURLを目指しましょう。
以下のことは避けましょう。
- 不必要なパラメーター、セッションIDを使用した長いURLにする
- 「page1.html」などの分かりにくいページ名にする
- 単語を複数使った長いページ名にする
- 「.../dir1/dir2/dir3/dir4/dir5/page.html」階層を深くして長いURLにする
- コンテンツに関連しないディレクトリ名を使用する
- コンテンツにアクセスできるURLを1つにする
サブドメインを使用する場合は注意が必要です
(domain.com/page1.htmlとwww.domain.com/page1.html)
コンテンツを最適化する
興味深い有益なコンテンツにする
魅力的な良いコンテンツを作成すれば、ユーザーは掲示板やブログ、SNS、メールなどを利用して、他のユーザーに紹介することが考えられます。ユーザーが自然と紹介する魅力的なコンテンツを作成しましょう。
ユーザーが求めているものを把握して提供する
作成するコンテンツがユーザーを検索するであろうキーワードを織り交ぜながらコンテンツを作成しましょう。例えば、あるラーメン屋のコンテンツを作成する場合、そのラーメン屋を知っている人なら店名、知らない人はその地域とラーメン屋というキーワードで検索するかもしれません。
検索行動における多様性を想定しながら様々なキーワードを織り交ぜながらコンテンツを作成するといいでしょう。
以下のことは避けましょう。
- 文法間違いや変換ミスが多い、雑な文章を書く
- 画像や動画にテキストを埋め込む
- 小見出しやレイアウトの分離もせずに、様々なトピックの大量テキストを1ページに含む
- 重複するコンテンツ
- ユーザーにとって無意味なキーワードを大量に織り交ぜる
- 検索エンジンのみに表示するテキストを作成する
なお、キーワードの幅を広げるのにGoogle Adwordsのキーワードプランナーやウェブマスターツールの検索結果にサイトが表示された時の検索クエリ、キーワードをGoogle検索で検索した時の関連キーワードがキーワードの幅を広げるのに利用できます。
適切なアンカーテキストにする
リンク先が分かりやすいアンカーテキストを書くことで、ユーザーとクローラーはリンク先が何のコンテンツなのかが把握しやすくなります。
説明的なアンカーテキストにすると良いでしょう。
以下のことは避けましょう。
- 「ここをクリック」のようなアンカーテキストのみだと分かりにくいテキストにする
- リンク先と無関係なテキストを使用する
- ページのURLをアンカーテキストに使用する
- 段落になるほどの長いアンカーテキストにする
- 普通のテキストと同じスタイルにする
- 検索エンジンを意識したキーワードを大量に織り交ぜたアンカーテキストにする
- ユーザーにとって役に立たないリンクにする
なお、コメント欄や掲示板を運営する際は、ユーザーによってリンクが設置されたものは自動でaタグに rel="nofollow" が付くようにしましょう。nofollowを設定することで、自分のホームページが獲得した評判をスパムサイトに分け与えない対策になります。また、自分のホームページがスパムサイトとして評価されない対策にもなるので、ユーザーが自由にリンクを貼ることが出来る場合は、しっかり自動nofollow付与の機能をつけましょう。
画像を最適化する
alt属性にしっかり画像に関する情報を記述して、何の画像かをクローラーに分かりやすくしましょう。また、alt属性に情報を記述すると、何らかの理由で画像が表示されなかった場合に、alt属性のテキストが表示され、ユーザーに分かりやすくなります。
以下のことは避けましょう。
- 検索エンジンを意識したキーワードを大量に織り交ぜたalt属性の記述にする
- 長すぎるaltテキストを記述する
ホームページをモバイルフレンドリーにする
現在はスマートフォンが主流で、ほとんどのユーザーがスマートフォンでGoogle検索を使用しています。ホームページがパソコンのみ最適化されたサイトだと、スマートフォンユーザーには見づらく使いにくい場合があります。
実際にGoogleでは、2018年3月27日からモバイルサイトを優先的に評価するモバイルファーストインデックスが実施されました。
>>モバイル ファースト インデックスを開始(Google Webマスター向け公式ブログ)
そのため、まだパソコンのみのホームページは、早めにスマートフォンサイトでも最適に見ることが出来る対応が必要になります。
スマートフォン対応のホームページの実装方法は、画面幅に合わせてレイアウトが変更する「レスポンシブデザイン」やユーザエージェントからサーバ側で配信するファイルを変更する「動的な配信」、パソコン用とスマートフォン用でURLを分けた「別々のURL」の対応方法があります。
Googleでは、あらゆる端末で最適表示できるレスポンシブデザインを推奨していますので、これからホームページを制作する際は、レスポンシブなホームページにすることをオススメします。
自分のホームページがモバイルフレンドリーかどうかを調べるには、以下のGoogleが提供しているモバイルフレンドリーテストで確認することができます。
ホームページを宣伝する
ホームページの評価が高まるようにホームページを適切な方法で宣伝しましょう。
宣伝方法には、ブログやSNSなどのオンラインで告知する方法と、名刺やチラシ、ポスターなどのオフラインで告知する方法があります。少しでも多くの人にホームページを知ってもらい興味を持ってもらうことで被リンクされる可能性が広がり、ホームページの評価を上げることができます。
また、実店舗がある方は、Googleマイビジネスに登録することで、Google検索やマップで、より多くのユーザーにリーチされやすくなるため、ホームページに訪れるユーザーを多くすることができます。
なお、被リンクを増やすために別のサイトからリンクを買う行為はやめましょう。手動による対策は、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
ホームページ改善にはGoogle AnalyticsとSearch Consoleを活用しよう
Google AnalyticsとSearch Consoleを活用することで、ホームページ内のユーザーの行動分析ができ、検索結果のホームページのパフォーマンスを分析することができます。
それにより、ホームページをどのように改善すべきか見えてきますので、しっかり活用してホームページをどんどん育てていきましょう。
まとめ:効果的なSEOは良質なコンテンツ
結局、Googleが目指すホームページは、よりユーザーが好む役立つコンテンツが提供できるホームページです。SEOで検索上位に表示したいなら、狙ったキーワードの良質なコンテンツをたくさん作ることが検索上位にあげる最短になります。
裏技的なやり方で簡単に検索上位表示したサイトは、後々、検索アルゴリズムのアップデートで順位が下げられてしまいますので、ホワイトハットなやり方で検索上位を目指しましょう。