エージェントや大手求人サイトに登録しているものの、なかなか応募がこないと悩む企業が増えています。
求職者が「応募したい!」と思えるような採用サイトにはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、求職者が応募したくなるような採用サイトのデザインをご紹介します。
ALL CONECT
販売代理業、MVNO事業、EC/メディア事業を展開している企業の採用サイトです。
コーポレートサイトでも使われているブルーをメインに使った配色、太めのすっきりとしたフォントで、クールで誠実そうな印象を与えています。また、余白を広めにとることで、余裕がありそうな雰囲気を演出しています。
ファーストビューには、会社で働くメンバーの写真がスライダーですれ違うように斜めに流れており、「どんな人が働いているのだろう?」と興味をもたせることができます。
トップページには、「採用コンセプト」「企業文化・風土」「メンバーインタビュー」「会社概要」「事業内容」など、求職者が気になるトピックの概要をぎゅっと盛り込み、下層ページに誘導するボタンが各セクションに設置されています。
「企業文化・風土」のページでは、円グラフとイラストと数値を組み合わせて、会社の雰囲気や制度を視覚的にわかりやすく伝えています。また、「メンバーインタビュー」では、入社の経緯、やりがいを感じる瞬間、どんなビジョンをもって働いているかについて、メンバーごとにQ&A方式で紹介されています。
画面右下には、SNSへの導線だけでなく、「会社をもっと知る」「話してみる」「採用情報」のボタンが固定表示されており、ユーザーへのアクションを促しています。
どんな人がどのように働いているのか、雰囲気は良いか、制度にはどのようなものがあるのかなど、求職者の懸念や不安を払拭するために工夫されたデザインとなっています。
Matsue Group
寿司屋などの飲食店事業を展開している企業の採用サイトデザインです。
ベージュ・グレー・黒を使った配色に、店の屋根を模したあしらい、寿司屋のメニュー札をイメージさせる縦書きのボタンなど、温もりが感じられるデザインになっています。職場の雰囲気の良いところで働きたい人をターゲットしていることがわかります。
トップページには、企業理念、従業員紹介、会社概要、募集職種の概要を載せており、こちらも下層ページに誘導するボタンが各セクションに設置されています。
「5分でわかるMatsue Group」の詳細ページでは、企業理念、働き方の事例、キャリアアップ制度、福利厚生について、シンプルなアイコンでわかりやすく説明しています。
「仲間を知る」では、こちらもQ&A 方式で職場の雰囲気や働く人の人柄を紹介しています。
キャリアや目標に合わせて様々な働き方が選べること、職場の雰囲気の良さ、福利厚生が充実していることなど、働きやすさを訴求するデザイン・内容になっています。
白泉社
書籍やコミックスの出版をおこなっている企業の採用サイトデザインです。
本や紙芝居のように、スクロールしていくと社員とセリフが次々と登場する、カラフルなファーストビューが印象的です。「すべては妄想から」というキャッチコピーのもと、社員の多様な考えや思い(「ここでいう妄想」)に楽しく触れられるデザインになっています。応募を考えているユーザーをワクワクさせるような仕掛けになっています。
「社長メッセージ」では、妄想の種は感動であり、妄想を形にできる企業であるとアピールしています。癖のあるキャッチコピーとリンクした内容にすることで、理念により強く共感してくれる人材が応募してくれる可能性が高くなります。
こちらも、「社員インタビュー」のページを設置しており、ユニークな人材が社員として働いていることを知ることができます。
トップページ下部には、「よくある質問」に飛べるボタンを設け、応募にあたって生じるであろう疑問点にQ&A方式で丁寧に答えています。このページを見ることで不安が解消され、安心して応募に進むことができます。
企業理念に共感してくれ、より社風にマッチしそうなユニークな人材を確保するための工夫が見られるデザインになっています。
警視庁
警視庁の採用サイトデザインです。
警察官の制服カラーとリンクしたネイビーを基調とした配色に、明朝体のフォントを使用し、かしこまった印象を与えています。真面目で正義感の強い応募者をターゲットとしていることがわかります。
働く警察官のリアルな様子がわかる動画が目を引くファーストビューです。
ナビゲーションには、「各種ダウンロード」「インターネット申込」ボタンが固定されており、応募したいユーザーが迷わず、資料をダウンロードしたり応募を申し込んだりできるようになっています。
「職種紹介」では、各職種の業務について、写真付きで解説されており、働く際の具体的なイメージをもてるよう工夫されています。
その他、実際に働く先輩の声、福利厚生制度、市民から寄せられた感謝の手紙なども紹介し、ユーザーの応募意欲を高める情報が数多く載せられています。
まとめ
サイトを見た求職者に「応募したい!」と思ってもらうには、次の2点が重要になります。
1つ目は、求職者がそこで働く具体的なイメージをもてるような情報を載せ、不安や懸念を払拭することです。応募意欲をもってサイトを見てくれた人であっても、企業理念や業務内容・条件が曖昧であったり、どんな人が働いているのかイメージできないと、応募を諦めてしまう人が多いです。
2つ目は、企業理念や求める人材像が一貫して伝わるデザインにすることです。理念が文章からもデザインからも伝わるよう工夫することで、より社風に合った人材が応募してくれる可能性が高まります。採用のミスマッチを防ぐことにもつながります。
今回は、求職者が応募したくなる採用サイトデザインをご紹介しました。
採用サイトを制作する際には、以上の2点を意識して制作し、社風にマッチした人材が応募に踏み切れるようなサイトを目指しましょう。