学びの個別最適化・教育の個別化が進み、塾でも我が子の特性に合わせて丁寧に見てほしいという保護者が増えてきました。
また、インターネットやGoogle mapから通える範囲で信頼できそうな塾の情報収集をする方も多いです。
そのため、しっかりとしたホームページをもっていると小規模な塾でも入塾申込を獲得できると考えられます。
保護者が「お願いしたい!」と思うホームページのデザインやコンテンツにはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、保護者が我が子をお願いしたくなる学習塾のホームページデザインをご紹介します。
坪田塾
映画「ビリギャル」のモデルとなった個別指導塾です。教育心理学に基づいた指導方法を売りとし、中高生を対象としています。
キャッチコピーにも映画のモデルになったという話題性を取り入れており、ユーザーにインパクトを与えています。
オレンジを基調とした配色から、親しみやすさやエネルギッシュなやる気が感じられます。生徒に寄り添いながらも情熱をもって熱心に指導してくれそうな印象を受けます。
トップページには、塾長の思いや理念、合格体験記、無料相談会への案内が掲載されており、さらに各セクション下部に説明会参加申込ボタンが設置されています。
理念や指導方法に共感した保護者が、実績や評価を確認し、無料相談会や説明会に申し込むという流れを想定した設計になっています。
ナビゲーションには、明度の高い緑色の「説明会お申し込み」ボタンが固定されており、すぐに説明に申し込めるようになっています。
下層ページには、FAQコーナーも設け、入塾にあたって保護者が抱く不安を解消できるよう工夫しています。
塾の強みを訴求した上で、保護者の不安をなるべく払拭できるよう設計されたホームページになっています。
WAM
北から南まで全国に教室をもつ個別指導塾です。成績アップを強みとしています。
「指導力満足度No. 1 他塾より成績を上げます!」のキャッチコピーが目を引くファーストビューとなっており、我が子の成績に悩んでいる保護者が興味をもってくれるよう工夫しています。また、実際に通塾している生徒の写真を囲むように多数配置することで、多くの生徒の成績を上げてきた実績がわかり、キャッチコピーの信頼性を高めています。
堅実さを感じる落ち着いた緑と、情熱を感じる鮮やかなオレンジを基調とした配色で、講師の意欲と指導力が高そうな印象を受けます。
ナビゲーションには、オレンジ色の「無料体験」ボタンと「お問合せ・資料請求」ボタンが固定で配置されています。
また、画面右には、ユーザーにとって重要度の高いコンテンツ(教室案内・キャンペーン・無料体験・お問合せと資料請求・よくある質問・入塾の流れ)への案内ボタンがアイコンで表示されています。ユーザーが迷うことなく、アクションを起こすことができるようになっています。
が掲載されています。
トップページには、実績紹介→コース案内→申し込みボタン→キャンペーン情報→教室案内→生徒の声(合格体験談)→指導理念→他塾との違い→よくある質問の順でコンテンツを掲載しており、どれも写真や図付きのシンプルな文章でわかりやすく説明されています。
先に実績や評判をアピールすることで、結果重視のユーザーを離脱させない工夫が見られます。ターゲットとするユーザーに合わせて提示する情報の順番を変えていることがわかります。
ノートス
新潟県を中心に経営をおこなっている個別指導塾です。学習指導や勉強のやり方の教授に加え、子どもの勉強に向かう気持ちなどメンタル面のケアにも注力しています。
ロゴカラーとリンクした緑をメインカラーとしており、安心感や落ち着きが感じられます。気持ちの面も含めて包括的に生徒をサポートしたいという思いが伝わる、優しげで信頼性が感じられる配色です。
ナビゲーションの「体験授業・資料請求」ボタンが目立つ色で設置されており、各セクションのタイトルは大きく表示されています。パソコンやスマートフォンをあまり触らないユーザーでも、必要な情報を迷わず見つけられるように工夫しています。
トップページを見ていくと、「ノートスはココが違う!」と目を引くフレーズで、独自の教育理念や指導方法を訴求する箇所があります。タイトルは黄色のアンダーラインで目立たせ、中身は可愛らしいイラストと短いフレーズで図式化しており、他塾との違いや売りが一目でわかります。
さらには、割引バナーが並ぶ「キャンペーン・クーポン情報」を掲載しており、入塾を迷う保護者をもう一押しする工夫が見られます。
下層ページ「仲間の声」では、写真と一言コメントで生徒からの評判を確認することができます。
こちらも、他塾との違いや実績をわかりやすく訴求した上で、入塾を後押しするお得な情報を掲載し、安心して申し込みができるよう工夫されたホームページとなっています。
キッズ珠算会
阪神間に約50教室を構える関西最大規模のそろばん教室です。
おもちゃのようなカラフルな色遣いに、手書きのようなポップなフォント、写真を丸く切り抜くなどのあしらいから、子どもらしく楽しい雰囲気が伝わるデザインです。
小学生など年齢が幼い子どもをもち、楽しく計算力を高めたいと考えている保護者をターゲットにしていることがわかります。
ナビゲーションには、メインカラーの反対色である青緑色の電話・体験申込・お問い合わせの3つボタンが固定で縦に表示されており、こちらも気になったユーザーがすぐに行動に移れるようになっています。
料金詳細の下層ページに進むと、コースごとに色を変えて「月額〇〇円」と大きく表されています。「塾や習い事は高いのでは…?」と心配している保護者も、安心して入塾を決めることができます。
教育理念、料金、生徒からの声など、ユーザーの関心が高そうな情報を上部に表示した上で、料金・FAQ・入塾の流れといった不安要素を取り除くためのコンテンツが載せられたホームページとなっています。
まとめ
小さな塾でも確実に生徒を確保していくには、差異や強みを訴求する以外にも、次の3点が重要になります。
1.ターゲットとなる保護者に合わせて、見せる情報の順番を工夫すること
結果重視の保護者には実績から、我が子との相性を心配する保護者には講師紹介やカリキュラムから、などターゲットに合わせて提示する情報の順番を考える必要があります。
2.不安材料を取り除くためのコンテンツを示すこと
料金、実績、生徒からの評判などが不明だと、不審がられ離脱につながってしまいます。図や写真を使ってわかりやすく示し、信頼性と安心感をアピールすることが大切です。
3.キャンペーンなどのお得な情報を目立つように配置すること
先延ばしにしがちなユーザーであっても、今だけのお得なキャンペーン情報が目に入ると、申込に踏み切ってくれることがあります。バナーのように目立つデザインにすることで、アクションを後押しできます。
今回は、保護者が我が子をお願いしたくなる学習塾のホームページデザインをご紹介しました。
申込が多数来るホームページにするために、以上の3点を意識して制作してみてください。